國分功一郎氏の憲法論。 奇妙な書名は、改憲派に対し劣勢の護憲派が≪当時の天皇の明仁≫の≪護憲の立場≫に頼った情けない状態をさす。 戦後の憲法論は明治の文学のような役割を担った、と著者は言う。 国民の何た 著者・鹿島茂氏は律儀なひとだ。 学生のころ吉本隆明『共同幻想論』が理解できなかった。 後年≪エマニュエル・トッドの家族人類学≫を読み≪突如、理解可能≫になった。 そこで『ちくま』に連載六八回、六百頁(ページ ◆長い歴史は「新しきを知る」姿を映す 「温故知新(故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る)」を最も雄弁なかたちで実現した本である。 なにしろ「故き」は人類の起源、「新しき」は二十一世紀なのだから。